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アメリカ(PCD)の高校卒業資格
取得の仕組みについて

なぜ本プログラムでは日本の高校に通学しながら、アメリカの高校卒業資格を取得できるのでしょうか?
その仕組みをご理解いただくために、まずアメリカPCD本校で学ぶ生徒の高校卒業資格取得の条件をご紹介し、そのうえで、本プログラムの卒業資格のシステムについてご説明します。

PCD(アメリカ本校)高校卒業カリキュラムについて

アメリカの高校卒業資格は、各州によって必修科目や単位数などの設定に違いがあり、また同じ州内でも各学校によって卒業カリキュラムが異なります。
しかし、高校卒業までに履修しておくべき学習分野・科目など、卒業カリキュラムの基本的な考え方や枠組みは州によって大きな違いはなく、どの州の高校卒業資格であっても他州(他州の大学を含む)がそれを認めないということはありません。

PCDでは9年生~12年生(日本の中3~高3に相当)までの4学年、各学年5単位、計20単位を履修することで高校卒業資格を授与しています。
PCDは、ロードアイランド州の学校ですので同州の卒業資格基準を満たしているのは当然ですが、トップレベルの大学入学審査において、PCD生に有利に働くための卒業カリキュラムを開発・提供していることが特徴です。
卒業に必要な全20単位のうち、16単位は5つの学習分野(英語、数学、歴史、科学、外国語)に属する科目群からの選択履修が必修です。
残りの4単位は生徒の自由意思で選べる選択科目で構成されています。

学習分野対象科目(一部)履修年数
英語(国語)English 9
(9年生国語) 
Creative Writing (創作作文)
English 10
(10年生国語)
AP English
Literature
(AP英文学) 他
4年
数学Algebra I (代数I)
Algebra II (代数II)
Geometry (幾何学)
Calculus (微積分)
AP Calculus
(AP 微積分) 他
3年
歴史History 9 (The big history project)
History 10 Modern World
History 11 US History
Introduction to Psychology 
AP US History 他
3年
科学Biology AP Biology 
Chemistry
Physics
Environmental Science 
Computer Science 他
3年
外国語Spanish I
Spanish II
Spanish III
Latin I
Latin II
Latin III 他
3年

PCDグローバルキャンパス
USデュアルディプロマプログラム
卒業資格取得のしくみ

日本の高校での履修科目からの単位認定(15単位/15科目)

本プログラムでは、プログラム生が通学する国内高校の履修科目から、単位認定が可能な15科目/15単位分が認定されます。(主要5教科:13単位、保健・体育:1単位、芸術:1単位)
PCDでは、文科省の学習指導要領を基に、国内高校教育課程のPCD単位認定審査を行い、以下の認定科目を定めています。

PCDが日本の中・高の履修科目から認定する科目と単位数(主要5教科)

学習分野PCDが卒業カリキュラムの必修科目として認定する日本の中・高校の科目
(各科目名は文科省新学習指導要領から引用)
数学中学3年 数学
高校 数学Ⅰ
高校 数学A
高校 数学Ⅱ
高校 数学B
高校 数学Ⅲ
高校 数学C 
数学上級レベルの科目はすべて認定可能
* 上記の中から3科目/3単位
理科中学3年 理科
高校 物理基礎
高校 生物基礎
高校 化学基礎
高校 地学基礎
理科系上級レベルの科目はすべて認定可能
* 上記の中から2科目/2単位
社会中学3年 社会
地理総合
歴史総合
日本史研究
世界史研究
公共
政治経済
倫理
* 上記の中から2科目/2単位
国語中学3年 国語
高校 現代の国語
高校 言語文化
高校 倫理国語
高校 文学国語
高校 国語表現
* 上記の中から3科目/3単位
英語中学3年 英語
英語コミュニケーションI
英語コミュニケーションII
英語コミュニケーションIII
論理・表現I
論理・表現II
論理・表現III
* 上記の中から3科目/3単位を認定

留意点 : 国語科目の認定について

PCD本校の外国語分野はスペイン語とラテン語ですが、本プログラム生の場合、国内高校の国語系科目(日本語)が、PCDにおける外国語分野の単位条件を満たすものと判断されます。

留意点 : 学業成績について

PCDでは、上記に記載されている科目群から、15科目を単位認定します。
ただし、この単位認定には、各科目の成績がC以上、5段階で3以上あることが条件となっています。

留意点 : 高校留学中の単位認定について

高校留学期間中に海外の認定高校に留学して取得した単位は、日本の高校単位と同様にPCDにおいて原則単位認定されます。
本校まで、留学期間中の成績表の提出、留学期間中の履修科目についての事前ご相談をお勧めします。

本プログラムは、生徒の何を変え、
どのようなチャンスをもたらすのか?

この章では、本プログラムが、プログラム生の何を変え、その後の人生にどのようなメリットをもたらすのか、本プログラムを通して生徒が獲得するスキルの面からご説明します。

アカデミック イングリッシュ スキルを武器に、日本・世界のトップ大学へ進学

近年、日本の大学は難関大学であればあるほど、英語4技能(リスニング、スピーキング、ライティング、リーディング)の高いスキルを持つ高校生、具体的には、“英語で情報を収集し、考え、表現する能力”を持つ学生を求めています。
このようなスキルを備えた英語力は、一般的にアカデミック イングリッシュ スキルと称され、TOEFL, IELTS、CEFER, iTEP,などがそのスキルを測るテストとして知られています。

では、アカデミック イングリッシュ スキルは、どのようにして向上させることができるのでしょうか。
その答えは、英語で情報を収集し、考え、表現する、実践トレーニングをできるだけ多くこなすことです。
現在、日本の中学・高校では、従来から不足しているといわれるスピーキング&リスニングの授業を増やすなど、オーラルコミュニケーションスキルの向上に力を注いでいます。
しかし、もしそれが、ショッピングやレストランで使う英会話レッスン的なものであれば、残念ながらアカデミック イングリッシュ スキルの向上には役立ちません。
このスキルの向上には、まずリーディングが不可欠です。
例えば英字新聞や英語のインターネットニュースを読み、そこから生ずる疑問、その記事を深く理解するために必要な関連情報を自らが探して読んでみること。
私たちが日頃、日常的に日本語で行っている作業と同じことを、英語で行うことです。
そのうえで自分の考えを文章に書留め、口頭で他者に伝え、他者の意見を聞く、などの一連の作業を実践することでアカデミック イングリッシュ スキルは少しずつ、でも確実に向上します。

本プログラム生が取り組むすべての学習経験は、その履修科目が何であれ、このような作業の連続です。
そしてこのトレーニングは、同時に知的好奇心を刺激する生徒にとって楽しい作業になっていることを、比較的短い期間で実感し始めることでしょう。
定期テストのために覚えては忘れる英単語の勉強ではなく、知りたくて、使いたくて覚える英単語学習への変化、気の進まない翻訳作業から、知りたいために読むリーディングへの変化、自分の考えを的確に伝えるために書く文章や口頭での発表、本プログラムには、生徒が英語との付き合い方そのものを変えるための経験で溢れています。
そして、その成果は前述のテストの得点にも必ず反映され、進学先が国内であれ海外であれ、自らが望む大学への入学に、そしてその後の進路に必ずや大きな武器となるはずです。

クリティカル シンキング スキルと主体的にデザインする未来

私たちは、学校であれ、職場であれ、真剣なお話をするときに、自分の伝えたい内容を相手がどのように理解しているか知りたいと思うものです。
もちろん、大きく頷いて賛同してくれる人は自分には好ましいのですが、気づいていなかったこと、考えていない角度からのコメント、本質を理解するうえで大切な質問など、こちらが深く考えさせられるような意見を言ってくれる人とお話しすると、思わず、「この人はできる!」という感想を持つのではないでしょうか。
このような会話を自然にできる人は、知らず知らずのうちにクリティカル シンキング スキルを身に付けている人です。
一方的な物事の見方ではなく、異なる角度からもその事象を見ようとする姿勢、そのうえで、自分なりの答えを見出すことができる人なのです。
もし、私たちの日常生活にクリティカルシンキングの思考法をごく自然に取り入れられるなら、少なくとも他者の判断に委ねることなく、主体的に物事を決められる人生を歩むことができるのではないでしょうか。

もちろんこのクリティカルシンキングは、トレーニングを重ねることで、そのスキルを高めることができます。
実際、早い年齢からクリティカル シンキング スキルの向上に取り組むアメリカの学校、とりわけその最高峰のトップ大学では、学生からの質問、その頻度と内容は、学業成績に大きく影響する要素であり、学生たちにスキル向上を促しています。

本プログラムでは、教師に対して、あるいは生徒間のグループディスカッションなどで、的確な質問や自分の意見が発表できるようになれるよう、生徒からの質問・意見がしやすい関係、オンライン環境を作り、その質問をきっかけに更に議論を深める授業展開、指導を行います。
また、プログラム課外活動として、ハーバード生チームが夏休み期間中に来日して実施する3日間のキャンプ(SLICE Program)を実施し、生徒のクリティカル シンキング スキルに磨きをかけます。(詳細はカリキュラムページを参照)

デジタルリアリティーにおけるコミュニケーションスキルを磨く重要性

新型コロナウイルス感染の世界的な広がりは、私たちの学習や仕事の進め方に多大な影響と変化を与えました。
直接会ったことのない人と、オンラインを通じてコミュニケーションを図りつつ、学習や仕事を進めることも、もはや珍しいことではありません。
迎える5G時代、そしてその先の未来では、デジタル・リアリティー(デジタル化された現実)とフィジカル・リアリティー(物質的に存在する現実)のどちらもが現実であるという世界を生きる私たちがいることでしょう。

本プログラム生は、プログラム期間を通して、デジタルリアリティーとは何かを、まさに実体験することになります。
プログラム教師陣、ラーニングコーチ、日本全国のクラスメイトやプログラム生、そして世界中のPCDグローバルキャンパス生、ハーバード大学生をはじめとする世界のトップ大学生などと共に学ぶ機会、フィジカル・リアリティーの世界では容易に繋がることができなかった世界中の人々と知り合い、学びあい、協力して物事を進めていくという貴重な経験をすることができます。
このレベルのデジタル・リアリティー経験を今まで日本の高校生が体系的に得ることができる教育プログラムはありませんでした。
本プログラム生は「同世代の誰よりも早く、デジタルリアリティーにおける効果的な英語コミュニケーションスキルを身につけられる機会を得た」と言っても過言ではありません。

本プログラムではプログラム教師陣やラーニングコーチとの学習促進を目的とするコミュニケーションをベースに、「デジタルリアリティーにおける効果的な英語コミュニケーションスキル」と題するワークショップをシリーズで実施します。
また多彩なプログラムイベントを企画・実施し、実践によるスキル向上の機会を提供します。